So-net無料ブログ作成
無意識の心理-深層心理学 ブログトップ
- | 次の10件

無意識の心理-深層心理学-心理因果(5) [無意識の心理-深層心理学]

もう一つ、他の例をあげて検証してみよう。

これはフルールノアによる例で、
ある青年の思い出である。


この青年の9歳のときの夏休みの経験である。

そのとき彼は田舎に滞在していた。

彼はおかしな遊びを考え付いたのである。

それはまず、モグラの穴に石板で小さいトサツ場をつくり、
そこに、バッタをつかまえてきて、とがった石で、その頭を、
ちょんと切るという遊びだ。

それから、そのバッタの体を口に入れてしゃぶり、
ときにはアシを食べた後、穴の中にその残りを埋めた。

彼はこれを、しじゅう、儀式のように、同じやり方でやり続けた。

このひとりでに思いついたことが、たった独りで遊ばねばならぬときの
時間つぶしには一番楽しかった。


全く奇妙な遊びである。

彼は、なぜ、こんなことをしたのか、自分でも気付いていなかった。

しかし、このコドモが、似た遊びがあっても、この遊び以外の
ものには夢中にならなかったこと、ある夏の間だけこれをやったことは、
原因をしぼるのに、かなり役に立った。


彼の連想はこうである。

バッタはミドリ色を連想させた。

《たとえば、コオロギなどをやっつけようとは、絶対に思わなかった。
犠牲にする動物はミドリ色でなくてはならなかった》と彼はいった。


ミドリ色は、直ちに、ある学校の先生の思い出をおこさせた。

この先生に彼は、ひどい反感を感じていた。

彼は、いった。
《いつも、この先生の話を聞くと、顔をあわせていないときでさえ、
この先生は-私が服従しなくてはならぬ力を表していて、
初めから嫌いなんですが-ミドリ色に違いないと思っていました。
しかし、なぜそうなのか、私にはわかりませんでした》

黄色い声ということがあるし、潔白とか腹黒いとかいう
コトバがあるように、このコドモは、先生にミドリの感じをもったので
あろうが、原因は不明だったし、分析もそれを明らかにしていない。

《バッタの体をしゃぶったり、食べたりすること》からすぐに、
思い出したことは、福音書にある砂糖でイナゴを食べていた
バプティスマのヨハネのことであった。

これについて、彼はこう述べている。

《この奇妙な物語は、コドモだった私の心に刻みつけられていました。
パブティスマのヨハネは、私には、限りないエネルギーと力をもっていた
人間のように思えた。と言うのは、彼の家には砂漠に一人たっている
ヨハネの像が、大きな額になっていた。
こちらを向いていて、身体はハダカで筋骨隆々としており、
腰の周りだけにライオンの皮帯をしていた。
大きな立像で、私には、とてつもなく力強い人間でもあり、
何物にも対抗できなぬ闘士と思われた》


無意識の心理-深層心理学-心理因果(4) [無意識の心理-深層心理学]

ダルビエズはこの精神分析的解釈を検討して、これをふつうの科学的推理と比較した。


精神分析の仮説は、この習慣が意味<心理的原因>を
もつということ、それが、おそらく苦痛な経験
-むろん、なんらかの精神内部の葛藤-
によるということである。


この仮説の証明のために分析者は、まず、さまざまの
誘惑について語ってみたが、なんの反応もなかった。

つぎに性的誘惑の話しを出すと直ちにシカメツラが生じた。

これは仮説を証明する第一の根拠である。


さらに、同じ実験を授業の終わりころにふたたび
くりかえしたが、結果は同じであった。

これは第二の根拠である。

マスターベーションを行っているという告白は、
性的な仮説が無根のものでないことをしめす
第三の根拠になろう。

最後に、青年が精液のニオイによる深いな感じを
うちあけたことは第四の根拠であって、
これがこの心理的原因を了解させるであろう。

ここで二つの解釈のうずれかを選ばねばならぬ
-これらの四つの点は、たんなる偶然の一致であるか、
あるいは、精神分析的解釈をみとめて、
このシカメツラを、マスターベーションが心の
シコリになっているためだと考えるべきかである。

nice!(0)  トラックバック(0) 

無意識の心理-深層心理学-心理因果(3) [無意識の心理-深層心理学]

フィスターの弟子の一人は奇妙に顔をゆがめる習慣をもっていた。


彼は指でその鼻をつまみ上げていた。

ある日、フィスターは教室で<罪は汝の門にあり>という
テキストについて説教していたとき、精神分析のちょっとした
実験をしてみようと決心した。

何気なくその青年のほうを見ながら、ウソ、サギ、盗みなどの
誘惑について語った。
-突如、青年の指は鼻さきをつついた。

時間の終わりごろ、フィスターは実験を繰り返した。
-結果は同じだった。

9ヶ月後、その青年はみずからフィスターにあいにきて、
その助けを求め、また、彼がマスターベーション<自慰行為>を
していることを告白したのである。


鼻をつまむ行為が、これによって説明された。

精液のニオイが不快だったのである。
nice!(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

無意識の心理-深層心理学-心的因果(2) [無意識の心理-深層心理学]

自然科学は因果関係を求める

日蝕がおこるのはなぜか、リンゴが落ちるのはなぜか、
火薬が爆発するのはなぜか、酒を飲んでようのはなぜか、
というように、結果に対する原因をさぐる。

同じように、機械的、偶然的と思われる行動の原因を
求めることも、やはり科学の発展であろう。


しかし、一体、このような心理的原因を自然科学の
場合と同様に探求してゆくことができるものであろうか。

自然科学では実験を繰り返して、この原因があれば
この結果があるという結論を出す。

あるいは、観察によって、この原因があるときには、
いつもこの結果が生ずることを認める。

心理的の原因=結果が果たして同様に確認できるかどうか。

精神分析はこれができると主張し、
自然科学と全く同じ方法で因果関係をつかむのだと
断言するのである。


この点を、最もはっきりとのべているのは
ダルビエズである。


彼は自然科学と同様に原因をつかむことが可能で
あることを、フィスターの例によって論ずる
nice!(0)  トラックバック(0) 

無意識の心理-深層心理学-心的因果(1) [無意識の心理-深層心理学]

日常生活のうちで、われわれは全く偶然としか思われぬ
行動をすることがある。

何の気なしに顔をなでる、口笛をふくというようなことから、
ふと物忘れをするとか書き損いをするとかいったことである。


こんな行動には原因はないのだろうか。

従来はこんな原因をセンサクすることは無意味だと
考えられていた。

もし、強いて考えるならば脳髄に何らかの変化があるために
ちがいないと信ぜられた。


しかし、このような行動のうちには、明らかに精神的原因に
よるものがある。

ときどき口笛をふいていたため、機械的に口笛をふく。
不愉快なとき、この気持ちをまぎらわそうとして口笛をふくのが、
習慣になって、不愉快を感ずると、すぐに口笛をふいて
しまうというようなこともある。


これらは生理的にも説明できるかも知れぬがフロイトは、
さらに、進んで

(1)心の内部に動機のない偶然的、機械的な運動はありえず、
必ず過去の事件によって決定されていること(心的決定論)

(2)外に現れた徴候の原因が自分自身にも知られていない
場合があること(原因の無意識)を主張した。
nice!(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問
- | 次の10件 無意識の心理-深層心理学 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。