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精神分析とは何か-心の深層(2) [精神分析とは何か]

アンセル・ブアンという牧師さんは、大工として育てられたが、
30代になる直前に、病気をしてからキリスト信者になり、
さらに巡回説教者になった。

頭痛もちで、発作をおこして意識を失うことはあったが、
丈夫で、筋力は強かった。

彼の性格が真直ぐだということはその地方で評判になっていた。

1887年1月17日、プロビデンス(ロードアイランド州の首都)の銀行から
金を引き出し、馬車に乗った。

これが、彼が後におぼえていた最後のできごとだった。

彼はこの日は家に帰えらなかった。

以来、ふっつりと消息をたったのである。

行方不明ということが新聞で公にされ、犯罪事件の犠牲に
なったのではないかと考えられ、警察が捜査を行ったが
手掛かりがなかった。

ところが、3月14日の朝、ペンシルバニラのノリスタウンで
ブラウンと自称する男が目をさまして、ひどく驚き、
人々を呼んで、一体、自分は今、どこにいるのか話してくれといった。

この人は、そこに、6週間前に小さい店をかりて、
文房具菓子、果物、その他、こまごましたものを買い込んで、
ささやかな商売をしていたのであるが、誰の目にも、
不思議とも異常ともみえなかった。

彼は、自分の名前をブアンということ、
ノウスタウンに一度きりもきたことがないこと、
小商売など少しも知らぬこと、
おぼえている最後のことは、
プロビデンスで銀行から金を引き出したことなどだが、
それは、ほんの、昨日のように思われるということであった。

彼は、そこに来てから2ヶ月もたっているとは、
とうてい信じていなかった。

その家の人たちは、彼を病気だと考えて医者を呼んだ。

しかし、プロビデンスに電話してみると、
彼の言うことに間違いがないという返事があり、
やがて、甥のハリスがやってきて彼をつれもどした。

ブアンは、ふつうの状態にもどってから失踪中のことを、
何一つおぼえていなかった。

最初の2週間は、彼を見た人が一人もいなかったから、
何をしていたか全くわからなかった。
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